2004-01-01から1年間の記事一覧

封鎖された殺人現場につき、パトカーから降りた時、なじみの警官が駆け寄ってきて状況の説明を始めた。 「殺人です。現場の封鎖も完全に行われました。殺人犯は確実にこの会場内にいます」 「で? なんでそれで逮捕できないんだ。――ああわかった。言わなくて…

設定

歴史の闇に隠れ、人であって人を超えた人形師たち。その創造物たる人形たち。その人形たちの全力を引き出す素質を持つ人形遣いたち。人形たちは死を理解しないが故に死なず、永劫に戦い続ける。 次の人形の国の王を決める戦いが始まった……。って、これ、Fate…

最初

どんな国家にも終焉の時があり、それは一つの銀河系全体を支配する大帝国でさえも例外ではなかった。その時本当に何が起こったのか、何百年も経ってしまった今となってはもう誰にもわからないことだが。ただ、帝国が崩壊するのと同時に、銀河系を覆う恒星系…

被害者は誰?

その殺人の現場は、とあるプロレス団体の宿舎だった。アルファベット三文字を大きく書いた看板は、お世辞にも上等とは言えなかったが。歩きながら、刑事は現場から迎えに来た巡査に状況説明を求めた。 「で、被害者は?」 「ええと、プロレスラーです」 「ま…

容疑者が多すぎる

部屋で刑事が待っている。トレンチコートを着た時代錯誤な奴。マルボロを吸い、灰を高そうなじゅうたんの上に落とそうとして寸前で思いとどまり、悪態をつきながら懐から携帯灰皿を取り出して半分以上残っているマルボロを突っ込む。 ちらとドアに目を遣り、…

登場人物 ヒロインA 主人公の妹。舌ったらず。主人公に好意を寄せる。 ヒロインB 主人公の幼馴染。快活。主人公に好意を寄せる。 ヒロインC 主人公のクラスの委員長。毒舌。主人公に好意を寄せる。 ヒロインD 主人公とクラブが同じ。がさつ。男言葉。主人公…

俺はそれを一応の確信を持って起動させた。この完全武装し戦車数両を伴った一個小隊に追われる哀れな人間が、究極兵器が入っていると言う触れ込みのコンテナを前にしてできることと言ったらこれくらいだろう。もちろん、何もしないと言う選択肢はあるだろう…